子どもの進学を考える時、私学か公立か、まずはここで悩みますよね。
前回の私立学校の長所・短所に続いて、公立編です。
公立学校の長所・短所
地元の友達ができる
公立学校の良さは何と言っても地域に根ざしているということでしょう。家の近くにお友達ができ、地域社会がぐんと広がります。帰ってきて遊べるだけでなく、地域に顔見知りが増えることは心強いですよね。
色々な人と出会える
同じ試験に合格してきた子ども達が揃う私学とは違って、学力も家の経済力も格差があるのが公立です。家庭の事情があり落ち着きのない子どもや障がいを抱え支援を必要とする子ども・・・本当に様々な子どもと保護者が集まっています。仲良くなるまでいかなくとも、色々な人がいることを肌で感じ、自分はどのように行動していくのかを考え体験できる長所と捉えるのか、授業などで規律を乱されたり、学習内容のレベルが下がってしまうのではないかと短所と捉えるかは本人次第です。両面あることなので、親が小中高で通わせる時期や地域の環境をきちんと見極めることも大切かもしれません。
設備
その地域の財政状況にもよりますが、公立は私学に比べ圧倒的にお金がありません。先にも書いたように様々な家庭環境があることを考慮して、極力、保護者負担を減らすように努力されています。その為、お金のかかるICT教育や新しいプログラミング、外国語など限られた予算でやり繰りするのですから、私学には到底及ばないのです。私が勤めていた学校では、良い教材があっても購入せずに似たようなものを教師が手作りし印刷していましたが、白黒のものよりも綺麗な写真がのっている教材の方が見やすく分かりやすいのは言うまでもありません。
学級崩壊へのリスク・対応の差
「ここへ通いたい/通わせたい」と思って来ている私学とは違うのが公立です。色々な子どもがいる分、学級崩壊が起こるリスクは大きくなります。そして問題なのがその対応です。公立ですからその当該児童を退学にはできません。また、公立の教師は公務員で、先生に問題があったとしても犯罪を犯したりしていない限り、首にはならない。先生を変えてもらうことはできないのです。昨今、モンスターペアレントという言葉ができたように、本当に様々な方がおられ、保護者の要求が全て正当ではなくなってきているという現状も大いにあります。そういったことからも、ひどい時にはその年度が終わるまでその状況が続くこともあります。
簡単にまとめましたが、これはほんの一面でしかありません。
私学も公立もどちらにも長所と短所があるということです。
そのどちらも知った上で自分の子どもにはどちらが合っていそうか、どんな力を身に付けて欲しいかを考え選ぶことが重要だと思います。また、短所を考えた時、家庭でサポートできそうかどうかも一つのポイントになるでしょう。
どんな環境で、どんな人と出会うのか。
そのどちらも成長には大きな糧になります。
未来のことは分からないけれど、少しでも子どもにとって良いものを与えてあげたいと親は悩むことが多いですよね。そんな方の、少しでもヒントになれば幸いです。